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たたかう日々のあれやそれ。

ぼやっとした日々をカタチにしたりしなかったりするもの

猫がすきだ

私は猫がすきだ

ふかふかでいいにおいするし、もつとふにゃふにゃだし。

うちには猫と、犬がいる。

犬もかわいい。犬はとても家族を慕ってくれるし、

何より感情が如実に出る生き物だ。わかりやすいのだ。

だけどどの犬でも、例えば野良犬でもかわいいかといわれれば

「いや、べつに」っていうかんじ

たぶん飼い犬が家族だからかわいいのであって、犬がすきなわけではないんだろう

 

でも猫派、その辺にいるとついつい話しかけて手を出して、

追っかけてしまうくらいにはすきだ

正直完全に不審者だけど、猫はしかたない。だってかわいいもの

 

今日、郵便局に物を出しに行って帰ってきたら、庭で野良猫が死んでた。

近頃うちの周りをうろうろしてた、白にうっすい茶虎ぶちのオス。

白というより灰色に薄汚れて、毛並みもぼっさぼさで、

廃棄寸前のモップみたいにやせっぽちで。

 

動物好きの母が、その子が通るであろう家の裏にキャットフードを撒いてあげていた。

私は止めなかった。

そのあと、容器を用意して上げようとしていたので、私はそれを止めた。

私は猫がすきだけれど、野良で、うちで飼えない子にご飯をあげることは

自分の中の信条として、してはいけないことだと考えている。

 

母がいうには、死んだ野良猫の口の中には土が詰まっていたらしい。

「お腹がすいていたのかもしれない。ご飯をあげればよかった」と母は言った。

何故土を食べたのか、本当のところはわからない。

具合が悪かったのかもしれない。

何故家の庭で死んでいたかもわからない。

全てわからないが、

私はまた救えたかもしれない命をひとつ潰したんだな、と思った。

 

 

その猫は家の庭に埋めた。

以前飼っていた、私が一番仲良くて、親友だと思っていた猫が眠る横に。

これからずっとこの家に眠る。

口の中に土をいっぱい詰めたまま、薄目を開けて横たわった亡骸が

じっとこっちを見ていたのを、私は忘れない。

また土の中に埋めてごめん。

 

私は猫がすきだけど、正直自信はない。

「春になったし、何とか生き延びるよ」と言いながら、

このこの命がついえても、それが自然の摂理で、

私はそれを背負うつもりなんてなかったんだから。